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説明会のあとで。

・『立川吉笑説明会』が無事に終わった。告知期間が二週間しかなく不安しかなかったけど、連日の連続告知の甲斐もあってか、フタを開けてみれば178席満席にはまだまだ届かずとはいえ、十分すぎる数のお客様に集まって頂けたのだった。ありがたい。

 

 

・会場にいらしてお客様には当然だし、告知ツイートを拡散してくださった方々にも感謝をしている。自分一人の影響力なんてまだまだ微々たるものでしかなくて、自分を応援してくださっている皆さんと一つの空間を作れることが、今はとても頼りになる。

 

 

・6年前にやった『説明ネタ』を冒頭でやった。舞台から訪ねて見たら、当時の説明会にいらしていたお客様は10人もいない感じだった。よくも悪くもお客様は入れ替わる。演者の勝手な都合で言えばそりゃいつまでも応援してもらいたいけど、3年くらいで生活環境ってどんどん変わりうるし、そもそも落語なんて無くても死にはしない文化だから、裏を返せばこうやって今、会場に足を運んでくださっていることが奇跡的なことなんだと思う。

 

 

・会でも話したように、僕は僕のやり方で真打昇進を目指すことにした。いまと地続きの頑張り方だったら多分目標には届かない。だから、どこかで頑張り方そのものをガラッと変える必要がある。真打への課題は色々あるけど、一番到達が難しそうなのは「ネタ数」と「動員力」。

 

 

・ざっくり「落語100席」という基準があって、新作を入れていいなら余裕で突破できるけど、僕はこれを「古典100席」でクリアすることに決めた。新作は当然これからも作っていくから、イメージでは「古典100席」「新作70席」くらいの段階で真打になるのだと思う。これを達成するためには、これまでと同じような頑張り方だったらとてもじゃないけど無理だと思う。ゾーンに入るというか、それこそこれまでの頑張りが頑張りじゃなかったと思えるくらいまでやらなきゃいけない。

 

 

・「動員力」に関しては、正直お客様ありきの問題だから自力でどうこうできるものじゃない。だから、明確な基準を設定するのは難しいしリスクが大きいけど、それでも僕はそこの基準にもこだわっていきたい。入門前に「いつかこんな風になれたら」と希望を抱くのは全員共通だと思うけど、活動を続けていく上で自分の力と自分の努力量がはっきりしてきて、自分はどのくらいまでいけるのか、逆に言えばどのくらいまでしかいけないのかが分かってしまうと思う。それでも自分だけは自分を正当化しなきゃいけないから、気づけばもともと持っていた希望などを手放してしまう。さらには、そんな希望を抱いている後輩を頭ごなしに否定しまったりする。

 

 

・僕は、まだ当時思い描いていた僕を諦めてはいない。8年落語家をやって自分の武器、弱点、今後の伸び率、だいたいわかった。このままだと思い描いていた自分にはなれそうにもない。だからこそ、このままじゃなくする必要がある。

 

 

・お酒を止めたことは明らかに環境を変えた。それでもまだだ、まだ全然足りていない。自分を変えるためには、やることを積み重ねるより、やらないことを積み重ねていくべきだと思っている。限られた熱量を、どこにどれだけ費やすべきか。

 

 

・サンキュータツオさんとのトーク。わかっているけど、目を背けている部分をガンガンえぐられるから、ヒリヒリした。でもやらないと何も変わらない。この後年内はこれまでやってきた自主開催の定例会は予定していない。今後のために仕切り直すべきだと数ヶ月前の自分が判断したからだ。そしてそれは間違っていなかったと思っている。この時間を使って、今一度なりたい自分へ繋がっている道がどこにあるのか探したい。

 

 

・そんな最初の一歩を1月17日19時から日暮里サニーホールでの会でやることにした。独演会。今日話したこと、そこへ向かう姿勢を示す会になると思う。ということは、そういうことだ。お時間ありましたら、ぜひお運びください。

 

 

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