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2015年3月8日

 『談笑の弟子!!』が終わり笑二・笑笑とうおこうで打ち上げ。そこで笑笑から廃業するかもしれないと伝えられた。我々は師匠から「一生懸命やった結果、落語に向いてないと思うようならキッパリ辞めた方がいい」と言われ続けていて、最近は「少しは自分にしかできないことがあるかもしれない」と思えてきたからたぶん一生辞めないだろうなと思えてこそいるけど、もちろん自分も去年くらいまでは「辞めなくちゃいけない可能性もある」と思っていたし、現に笑笑に関しては僕とか笑二の個性が強いぶん、比べちゃうとちょっと居場所を見つけるのが難しそうだなと勝手に心配していて、それを酔った勢いで当人に伝えたりもしていたけど、いざ本当に「辞めるかもしれない」ということを聞かされると結構動揺してしまった。まだ不確定とは言え、それを先輩に伝えられるくらいまでには気持ちを固められている笑笑をかっこいいとも思った。

 伝えられた直後は「まじか、、」と焦ったけど、「お笑いをやりたいと思っています」という言葉を聞いてひとまず気持ちは良く分かったし、なにより「お笑い芸人の方が落語をやり始める」という流れに傾いている現状に逆らうように落語家からお笑い芸人になろうとするという選択はヘンテコで面白かったから笑ってしまった。僕や笑二はお笑いの世界も少しだけ覗いている分、落語家以上に大変な道だろうなあと思えてしまうのだけど、まだその道を歩んでいない笑笑はとにかく挑戦するしかないのだなぁともよく分かる。
 それにしても変なヤツだ、笑笑は。聞けば先月の頭くらいからそういう風な思いが芽生えてきているにも関わらず今月もちゃんと転失気をネタ下ろししているし、この後も最終的な決断をするまではネタ下ろしを続ける気らしい。そういう迷いが生じている時点で、たぶん落語ではなくお笑いの道に進むのだろうぁと僕自身の経験でも分かるから、それなのに毎月ちゃんとネタを書き起こして稽古して、っていう作業を続けられる笑笑がどういう心境なのか想像するだけでちょっと面白い。笑笑自身、当然色々と考えていることもあるのだろうけど、ひとまず客観的にみて、お笑いの道に進むのなら、これからしばらくの前座生活は芸人になってから活かすためのエピソード集めの期間となるのだから、こっちもできるだけ協力しようと思う。ということで、まずは更新が止まっていたブログはやれるペースで更新した方がいいと伝えた。こっちもできるだけこれまで通り接していくし、限りなく誰にも悟られないように振る舞っていこうと思う。
 それにしてもやっぱり面白い。この数ヶ月の間、多分何席かネタ下ろしするんだろうけど、本当にどういう気持ちでネタを書き起こしたり稽古したりするんだろう。そんな体験は今のところ笑笑しかしていないし、それだけで自分には魅力的に見えてくる。うまくエピソードをまとめて、トークコーナーでもウケてほしいなぁ。まだ分からないけど、もしかしたら高円寺の勉強会は今後もお笑い芸人として出てもらってもいいかもしれない。

 とにかく相当勇気ある決断をしようとしている笑笑を心から凄いと思うし、応援してあげたい。