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エンドレスサマーエスケイプ2日目

10月24日(土)

 昼から国立演芸場での『花形演芸会』へ。
 楽屋は途中まで仲トリの宮治兄さんの1つ前の出番のとむさんだけという、近しい仲間だけだったので心地よかった。
 多分年配のお客様が多いだろうから『ぞおん』はきついだろうなぁと思って、『舌打たず』をネタ出ししていたのだけど、チョイス間違えたなぁという感じ。もっと丸い『狸の恩返しすぎ』にしておくのが正解だった。最初はトントンいけたけど、後半どんどん辛くなってきたのは、多分300キャパの大きな会場だとこのネタは難しいのだろうなぁと。
 どういうきっかけか分からないけど、どなたかがわざわざブッキングしてくださったのに結果を出せずに申し訳ない。こういう失敗を繰り返しながら学んでいく日々だなぁ。

 終わって、会場近くの喫茶店でメール作業をしていたら、横の席に座っていたのが花形演芸会にいらしていた2人組で、真横で色々と辛口な感想を呟かれる夢のような時間を。
 あと、さっきFacebookみたら、わざわざ「立川吉笑」のタグを付けて辛口の感想を書いてる人がいて、基本友達申請されたら承認するようにしているのだけど、友達になっている状態でよくもまぁそんなことを書いてくるなぁとギョッとした。何で友達申請してきたんだろ?

 花形演芸会みたいな伝統的な会に出たら、普段自分の会にはこないいわゆる御通家の落語ファンの方もこられるのだなぁと実感した。最近は自分のやりたい方向ばかりで活動していたから久々にこの感じをくらったなぁ。レンジの広さが落語のメリットでもあるから、もちろんどちらにも対応できるようになりたいけど、今のところは自力不足で伝統クラスタにうまくアプローチすることができない。これは明らかに今後の課題。

 前までだったら良くない評判を耳にしたり目にしたらすごく凹んでいたけど、最近はあまりそうでもなくて、というのもまだまだ知名度が低い現状では、ネガティブな評価は全く気にせず自分のことを好いてくれる人をひたすら増やしていく方向で進んでいった方が絶対プラスだと思ったから。そんな意味では昨日の会場にいた一握りの方に『舌打たず』というギミックを楽しんで頂けたのならそれだけで大成功。あの場で、あんなネタが出来ただけでもまずは良しで、あとは実力をつけて、そういうネタでもきっちり皆さんに楽しんでもらえるようになりたい。

 出番後は袖からひたすら勉強。こういう場での宮治兄さんを見るのは何気に初めてだったけど、やっぱりレベルが違った。凄まじかったなぁ。さらにその後の遊雀師匠の堪忍袋がまた凄くて、当然トリの夢丸兄さんも凄かったし、やっぱり落語界の最前線で活動されている師匠方や先輩方との差を見せつけられたのだった。
 もちろん同じルートで勝負するのは分が悪いから、僕は僕なりのルートを今後も進んでいくのだけど、ゆくゆくは自分もそんな系譜にも名を連ねられるようになりたい。

 散らかっていた机を少し整理して、エンドレスサマーエスケイプの体勢へ。