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談笑一門会

 立川談笑一門会にご来場頂いた皆様、ありがとうございます!前売券や予約の受付などのシステムはとっておらず当日券のみの販売ということだったり、チラシを作らずにWEBの告知のみということだったりで、毎回どれくらいのお客様に集まって頂けるか、本当に始まるまで分からないからドキドキするイベントではあるけど、直前にツイッターで『談笑一門会』と検索すると、「残業で談笑一門会に行けない。。。」とか「仕事が片付かなかったから談笑一門会は断念」というような呟きがちらほらあって、「行けないこと」を呟けるイベントと気付いて新鮮な気持ちになった。いらしてくださった方も来られなかった方も、気にしてくださってありがとうございます。

 今月は『tion』というネタを演らせて頂きました。擬古典が好きで、出来る限り落語の世界観でネタを拵えたいと思っているから、このネタももちろん江戸設定でやろうと試みもしたけど、自分的に一番ツボのポイントは「(ファミレスの)店員が来る」というもので、別にファミレスでなくても成立するけど、ニュアンスとしてはファミレスの店員が一番面白いから、現代の設定でやるようにしている。

 ネタの方向としてはヘンテコな僕のネタの中でも確実に一段階、よりおかしな世界観だから自分好みだけど、この方向性のネタでもっと落語観を出せれば最高なのに、と思っている。このネタはちょっとコントより過ぎるから落語家がやる必要性が薄い。そのことが演るうえでずっとひっかかり続ける。一方で、このネタはお笑いとしてみてもそこそこ面白い部類に入ると思っているから、この種類のそして落語的世界観のネタを作っていきたいし、それができればもっと広い土俵で勝負できることになると思う。

 これまで2回か3回くらいやってきたけど、いつものごとく少しずつ形がくっきりしてきて、今日はさらに完成形の姿に近づけた気がする。大きめのくすぐりが整ってきたのと、やり方を間違えて思惑通りにはできなかったけど、サゲの流れも随分よくなってきた。
 この回特有の、温かいお客様のおかげでもあるけど、終盤漫才のようにボケをたたみかける部分の1つ1つで「ドン!」「ドン!」「ドン!」と大きな反応を頂けると、うねりながら上に昇っていく感覚を味わえて、めちゃくちゃ気持ちがいい。落語だと、というか特に自分が作るネタだと、あまりそういう種類のネタが少なくて、一門会だと第4回でやった『カレンダー』でもそういう感覚を味わうことができたけど、このネタの方がうまくハマればより高くまで昇れそうでワクワクしている。

 次回は5/29(金)。皆様のご来場お待ちしております!いつもありがとうございます!