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2月

2月がいよいよ終わる。とてもしんどかったけど、色々な経験を積ませて頂いた。

松之丞兄さん、小辰兄さん、笑二との会。
面白い先輩・後輩に囲まれて『ぞおん』。気持ちよく自分のパフォーマンスができた。
頂いたギャラを帰り道に落としちゃって、悲しかったな。

高円寺演芸まつりが始まって、ギャラリー工でのこはる姉さんの会。1年に1回くらい呼んで頂けるのだけど、その度に空間のほくほくした感じが印象的。尖らなくてもいいんだといつも思わされる。

談吉兄さんとらく人くんとの会。去年から始めたワンコイン寄席、相変わらず初めてのお客様に集まって頂けて、自分のパフォーマンスを目当てにいらしてくださる方を増やしていこうという動き方をする自分にとって、フラットな方の前でネタを演るのは緊張するけどこれも落語のチャンネルなので、楽しんで。

期間中、通常活動の『談笑の弟子!!』や、いつも飲みに行ってる萬感さんでの落語会、志ら乃師匠と回らせて頂いた演芸まつり公式のワンコイン寄席(平安祭典さんでの回には90名さま以上がいらしてくださったなぁ)に挟まって、倉本さんから呼んで頂いたカオスナイトや九龍さんから呼んで頂いたDOMMUNEなど、トリッキーな出番も重なった。

カオスナイトでは小噺と本名くんを呼んで『mathematics;re』。気持ち良く演れた。客席にhow toとのコラボを知っている方がいて、それをやったのが自分だというと驚いておられたなぁ。何より倉本さんとBOSEさんのトークと生ブギーバックにグッときた。
DOMMUNEでは、本名くんと『だくだく・改』。嬉しい感想をいくつも頂いたけど、一方でこの日はチューニングミスをしてしまった印象。『ぞおん』を演れば良かったのだ。
九龍さん・坂口さん・磯部さんとのトーク。速さでも深さでも圧倒的に負けているから、ほとんど何もできずサンドバック状態。当たり前だけど、まだまだ精進しなきゃな、と思わされた。
磯部さんからの指示でDOMMUNEで1曲だけDJさせてもらった。貴重な体験。
終わりで九龍さん・磯部さん・坂井さんと少し飲ませて頂いたのもありがたい時間だった。締切が迫っていたから4時前に帰らせてもらったけど、朝までご一緒したかった。

こはる姉さんに呼んで頂いた調布でのこはる・談吉・吉笑・笑二の会。若手だけで大きな会場で、というのは滅多に無い機会だったので、ヒリヒリしたなぁ。最近、トークのスタンスを変えようと思っているところで、この日はまずまず目標を達成できた気がする。
その後向かった『うおこう寄席』では打ち上げにカンカラ三線の岡大介さんが合流してくださって、そこから朝まで飲み歩いてしまった。テンション上がって2件目ではガラにもなくお客さんの前で小噺をやったりした。楽しかったなー。

渋谷らくごは今月も2回。今月から始まったのは彦いち師匠プレゼンツの新作ネタ下ろしの会。彦いち師匠を筆頭にA太郎兄さん・昇々兄さん・吉好兄さんという先輩方とご一緒させて頂く。高座を終えた順に緊張感から開放されてニヤニヤされていく先輩方を尻目に4番目の僕は直前までピリピリムード。高座に向かう途中一瞬振り返ったら、後の出番の彦いち師匠が般若のような顔でネタをさらわれていて、ちょっと面白かった。花粉症というモチーフだったり、そっちの方が中味が面白いから、あまり好きじゃない現代が舞台の噺になったけど、この方向性はちょっとこれから取り組んで行くべき形だと思えるネタをやれてよかった。楽屋に女優の早織さんがいらしていてちょっと緊張した。

談笑一門会では『蔵替え』という噺をネタ下ろしした。本当は渋谷らくごで演ろうと思っていたのだけど、色々あってそちらでは『tion』というネタを下ろしたから、予想外にも談笑一門会でネタ下ろしをすることになった。これは内田樹先生の本で読んでから興味を持った「クラ交易」をモチーフに作ったネタ。贈与論を初めて贈与についての資料を色々を呼んで、それを踏まえてネタに昇華したのだけど、結果、ほとんど贈与的な要素はネタ中に出せなかったのだった。会自体が温かいからということもあるのだけど、気持ちよい反応を頂けて一安心、な一夜だった。

そして、アップリンクさんに呼んで頂いて鯉八兄さんとの新しい会『ニュー・ラクゴ・パラダイス』の第1回目。お互いの得意ネタを、ということで僕は『ぞおん』と『舌打たず』を。鯉八兄さんとはなぜか数回しかご一緒したことがなくて、しかもなぜかほぼ全て僕が落ちてる時期が多くて、だからこの日はアッパーな時の僕を初めて兄さんにお見せできた形になったのだった。初めてご一緒した時なんか、それこそパニック発作が出る直前の時期で、自分でもヒクくらいどんよりしている時だったからなぁ。
そしてこの日も最近取り組み方を変えたトーク。オープニングはうまくいったけど、エンディングは悪い癖が出た。まだまだこれから。そういや宮治兄さんとの会のオープニングトークもまずまずうまく行ったのだった。落語とは関係ないけど、そういう部分での立ち振る舞いのテコ入れを実は少しずつやっていたりする。
スタッフさんと鯉八兄さんとの打ち上げ、とても楽しくて終電逃すまで飲んでしまった。僕の価値観で判断すると、僕が知る限り僕と近い脳みそで自作落語と取り組んでおられるのは鯉八兄さんしか今のところいないから、そんな方とご一緒できるのは本当に貴重なのだった。兄さんに負けないように、もっと脳みそ使っていこう。

そして今月はメルマ旬報、締切ギリギリになったりしながらもきっちり2回とも現在落語論を書く事ができた。今は師匠の改作落語について書いていて、この後自分の落語作りについて書いたらひとまず当初に書く予定だったことは全て出そろうことになる。連載を始めるときからの予定だけどこの現在落語論ははなから出版するつもりでいて、すでに担当者さんが色々と動いてくださっているから、うまく形にできたらいいなぁと思っている。

などなど、本当にバッタバタの一ヵ月を過ごしながら、水面下で準備していたある企画の本番が今日あって、それも何とか無事に終わった。こちらについては例によって、未来更新の方には色々と書くけど、とにかく勉強になった。とても短い企画とは言え、ありがたいことに台本作りから参加させて頂いていて、先月からコツコツと作業を進めていたので、一区切りとなって、これでようやく2月の宿題が終わった。とてつもない他業種のプロが集まる現場だったから、もっと自分も頑張らなくちゃと刺激をたくさん頂いてきた。課題もたくさん見つかったし。

ということで、2月は明後日の落語会@京都でいよいよ全て終了。
バタバタして、けっこうきつかったけど、色々な収穫のあった一ヵ月でした!