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2014年

大晦日ということで、今年1年を振り返ってみました。

1月
昨年末にひょんな事から知り合った九龍ジョーさんにお声がけ頂き、ニッポン放送の「九龍ジョー ポップカルチャー新年会『2014クるのはこいつだ!』」に出演させて頂く。放送終了後、うしろシティの阿諏訪さんと初めてお会いし、一緒に飲ませて頂く。

2月
高円寺演芸まつり。普段からお世話になっているお店などでの会にも呼んで頂き、気がつけば今年の最多出演芸人に。4店舗で同一時間から会を始めて30分ずつ4人の落語家が順番に行ったり来たりを繰り返す『杉並四人男』という企画に出演させて頂く。ネタ時間はピッタリ30分に調整できたけど、誰一人として”移動時間”の事を考えていなかったため、結果、無人の会場に出囃子の音だけが響き続ける夢の様な時間も。

3月
DMでしか告知をしない古典のみの勉強会『のちのちのち#1』開催。終演後、次回の演目をお客様に決めて頂く趣向によって『弥次郎』と『船徳』が次回の演目候補に。船徳のハードルが高過ぎて、結果2014年内には#2を開催できなかった。

4月
フジテレビで初めてのレギュラー番組『噺家が闇夜にコソコソ』が始まる。以降半年間、とにかくストロングスタイルで大喜利と向き合うことに。埼玉での志らく師匠と談笑の会の開口一番で『道灌』を演る。気持ちよく笑いをとることができて、終演後、師匠から褒められてホクホク。

5月
落語家になる前からお世話になっているヨーロッパ企画さんのイベント『ハイタウン』に出演させて頂く。京都で落語を演ったのは初めて。31日はお世話になっている高円寺の写真bar白&黒さんで落語会。笑二の二ツ目昇進前日ということもあって、打ち上げで痛飲してしまう。
ある日、水道橋博士さんからDMがきて、『メルマ旬報』での連載『立川吉笑の現在落語論』スタート。

6月
今年のメイン企画『吉笑ゼミ。』の第1回目を原宿・ヒミツキチオブスクラップにて。これまでの定例会を遥かに凌ぐ100席近くが完売。ゲスト講師は倉本美津留さん。落語家になる前、そもそも自分が東京に出てくるきっかけを与えてくださったのが倉本さんだったので、仕事場での邂逅にグッときた。

7月
how to count one to tenの3rdEP『Method of slow motion』用にひたすら鮫講釈と向き合う一ヵ月。扇子で足を叩きすぎて太ももの色が常時赤紫になっていた。レコーディング終了後からは地獄のミックス作業が始まって、毎日毎日本当にしつこく細部を調整し続けた。

8月
お台場新大陸内のコソコソブースで連日落語会。心が荒んでいき、些細な出来事にイライラしてしまいスタッフさんと衝突してしまうことも。後になって、この時の経験でどうやら最大出力が増えたことが判明したけど、当時は本当にしんどい毎日だった。
春吾兄さんの本場所『みらくる☆春吾』にゲスト出演させて頂いた。躁状態の時期だったため持ち時間を大幅に超えて『ぞおん』を。まくらから既に風圧が自分でも制御できないくらいに。

9月
『うしろシティのライブ』に呼んで頂き新宿角座で『舌打たず』を演らせて頂いた。落語もさることながら、トークが楽し過ぎた。うしろシティさんの横で普通にエピソードトークをやらせて頂いている状況は夢のようだった。
去年から作業場を借りている渋谷ヒカリエでようやく落語会を演らせて頂いた。博士の息子さんの落語童貞を『舌打たず』で奪わせて頂いた。

10月
2回目の『吉笑ゼミ。』ゲスト講師は下西風澄さん。座席を追加して何とか確保した120席が予約で完売に。下西さんは1時間みっちり哲学の話で、ストイックなイベントに。このあたりもまだ風圧がとんでもない時期だったこともあり、アフタートークは結果的にこの回が一番跳ねた気がする。
TBSラジオ『荻上チキ Session-22』で「出張版・吉笑ゼミ。」を演らせて頂く。ガチンコでメインセッションの話をネタに落とし込む企画で、めちゃくちゃ緊張したけど結果的には何とか形にすることができた。
阪神がまさかの4連勝で、初めての冠ラジオ番組『立川吉笑のラジオ・エピソード0』がオンエアされる。残り10分くらいで完全にエネルギーが切れてしまい『とにかく、頑張りたいんですよ!』と内容ゼロの台詞を繰り返し続ける謎な状況に。
渋谷UPLINKでの『のんき夜行』。立川吉笑GROUP名義で初めてのライブ。来年以降の試金石として。
8日、Method of slow motionがリリースされる。タワレコなどで視聴機展開されている様を遠くで見守り続ける。

11月
8日。Method of slow motionのリリースツアーファイナルとして、六本木SuperDeluxeにて『間、或いは行間』。超満員。鮫講釈×ポストロックをライブの一番最後に実演。
ユーロライブで始まった渋谷落語に3ステも出演させて頂く。自分にとってはホームに近い客層だし、起用意図も明確だったのでフルスイングさせて頂く。
渋谷PARCOの方から依頼を受けて、2.5Dで『出張版吉笑ゼミ。』を。実質制作期間は10日ほどだったにも関わらず、その10日間は本当に全精力を注いだこともあり興幻◎しの本名竜也さんと『だくだく・改』を。自分たちなりの現実脱出論。

12月
年内最後の『吉笑ゼミ。』ゲスト講師はMOROHAさん。夏以降の風圧・熱量を正面からぶつけさせて頂こうと思ってのブッキング。リハーサルから既にMOROHAさんのパフォーマンスが凄過ぎて圧倒される。
原宿VACANTで『落語アンデパンダン』。カルチャー系の会場での落語会出演が重なる。
座・高円寺で志らく師匠をお招きしての『談笑の弟子!!スペシャル』チケットの販売から運営まで本当に自分達だけでやりきった手作りの落語会。何とか客席を埋めることもできて、開演してからは雰囲気が温かくひたすら楽しい時間を過ごさせて頂いた。トークコーナーで芸人として志らく師匠に話題を振ったり、志らく師匠の話にリアクションを取ったりできていることが本当に嬉しかった。

 お正月に今年のキャッチコピーを何となく『こんにちはカルチャー、よろしく伝統芸能』と定めたのですが、本当にそんな一年になった気がしています。自分の力だけじゃ見られないような景色を幾度となく見せて頂いて、お客様含めて本当に色々な方の手助けがあってこその今年の活動でした。

 これまで張ってきた伏線をひとまず全て回収し尽くした感があって、だからこそ来年はちょっと耐える段階かなぁ、などと思ったりもしていますが、一方でまだまだ仕込んでいる新機軸がいくつかあったりします。

 良くも悪くも、僕はこれまでの落語家とは見ている景色が全く違う。自分だからこそ辿り着ける場所が必ずあるはずだと信じて、来年もやりたいことをやらせて頂きます。

 いつもありがとうございます。来年もよろしくお願い致します。