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談笑の弟子!!スペシャル

 『談笑の弟子!!スペシャル』無事に終えることができました。ご来場頂いた皆様ありがとうございます!

 今となっては何でこのタイミングで開催しようと思ったのかは分からないけど、『談笑の弟子!! in 自由が丘』の帰りの電車で、ふと、やろうと思い立って『ゲストはどうしよう?』と自問自答して、すぐに志らく師匠と思い浮かんで、じゃあ、と次の日に座・高円寺のスケジュールを確認して、同時に志らく師匠の事務所の方に相談させて頂いて、思いついてから流れるように開催することが決まった。これまでの自分たちからしたら明らかにキャパオーバーなイベントだから不安もあるけど、ワクワクもしていた。

 すぐにチケットは基本手売りのみで行こうということに決めた。発券システムを手配するのは少し敷居が高いし、かと言っていつもの会のように、メール予約→当日精算という流れは250席の規模でやるには当日のオペレーションも大変だし、動員数が読み切れないという事務的な判断でもあるけれど一方で、とにかくこの会は『熱量』自体も出し物の一つだと思っているので、せっかくなら全て自分達で作ろうと。

 自分の師匠である談笑が、前座の時に始めて自分の落語を「面白い」と言って、会に使ってくださったのが志らく師匠だと言うことは何度も聞いていたし、その志らく師匠を今の自分達の会に出演して頂く、というのはそれだけでグッとくる。やりがいもある。

 実際に動いてみて、色々と問題もあった。まずはチケットを印刷する段階での初歩的なミス。もぎり易いようにと紙に施された点線書こうが、もぎっちゃダメな方についていた。印刷する方向を間違えたのだ。
 深夜に一人で飲みながら席番号スタンプを押していたら、席が後ろになるにつれて明らかに押す精度が落ちていき、D列の後半はそれこそぐるぐる目が回るなかで押したから、数字がむちゃくちゃな方向に向いてしまったりした。
 自分達だけだと動員力が心もとないからこそ志らく師匠をゲストにお招きしたのだけど、一方で自分達の会での手売りのみでチケットを販売する、というシステムにした結果、志らく師匠のお客様がチケットを全然買えない、というまさかの罠。
 できるだけ自分達の力でやろうと、お手伝いスタッフさんを最小限におさえ、チケットのモギリを笑二が、その横で僕がパンフレットを渡すというオペレーションシステムを構築したら、開場5分で長蛇の列ができてしまったこと。
 志らく師匠をお招きするに当たって、楽屋周りの飲み物やお弁当やお菓子のセッティングを笑二に任せたら、盛りつけ方が完全に「餌」みたいになっていたこと。

 本当に色々なつまずきがあった。
 落語を演る以外にも、落語会を良くするために必要な作業はたくさんあって、見落としがちだけどそういう大変な作業を普段は主催者の方がやってくださっていることのありがたさを痛感した。

 当日も本当に直前までバタバタしたけど、いざ始まったらただただ楽しい時間だった。
 トークコーナー。よみうりホールのイベントなどではいつも袖から志らく師匠が話されるのを眺めることしかできなかったのに、それが一転、僕が呼び込んだらそれに応じて向こうから志らく師匠が歩いてこられる、それだけでも感動したし、普段だったら考えられないけど板の上だからということでつっこむこともできたし、仕切り役として話を展開することもできたし本当に思い出しても幸せな時間だった。
 落語家という性質上ほとんど同時に舞台に立つことなんかないけど、同じ空間を共有した志らく師匠は圧倒的な存在感だった。何を言っても、どう転んでも、絶対に志らく師匠が何とかしてくださるなぁと思えるからただただ気持ちよくトークさせて頂いた。袖から眺めているだけじゃ絶対に体感できない瞬間だったなぁ。
 そして当然ながら当たり障りの無いトークなんかするつもりなど一切なく、ちゃんと懐に飛び込もうと決めていたからいくつかキワドいワードを出せて、それは自分を褒めてあげたい。(それ以上に志らく師匠がキワドい返答を連発されるのは予定外でしたが笑)

 『談笑の弟子!!』いつもありがとうございます。来年ももちろん継続します。
 より楽しくてよりスリリングな会にできるように、三者三様やるべきことを全うします。