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談笑一門会

 今日は談笑一門会でした。ご来場頂いた皆様ありがとうございます!

 僕は『茶法』というネタを演らせて頂きました。
 このネタのマクラとしてはリクルートのWEBCMの話とそこから派生した学芸会の話とが一番気持ち良く繋がるのですけど「リクルートの話は先月やった気もするし、時期も前だしどうしたものかなぁ」と思いながら打開策を思いつかないままいくつかの分岐を想定して高座に上がったら案の定マクラが途中からぐらぐらしてしまった。思い返せば、ドンと笑って頂いたこのタイミングでネタに入れば良かったのに、というようなポイントが2ヶ所くらいあったのだけど、高座上の自分には唐突な感じが気持ち悪く映って中々ネタに入り込むことができず、結果なんだかんだの後にリクルートの話に入ってからネタに突入した。
 高座に上がって、お客様の空気を感じながらその場で言葉を選んでいくのが僕の好きなシステムで、うまくいけば一体感を得られるのだけど、うまくいかないとグルグルまわってしまうという、僕にありがちな弱点が今日は出てしまった感じだった。今月は結構調子が良い高座が続いていたので最後の最後にやっちゃったなぁ。そして、マクラがグラグラしだした時には思いもしないことを呟いてしまう、という自分あるあるが例に漏れず今回も。勉強勉強。

 ネタの方は久しぶりに演ったので、また前とはちょっと印象が変わった感じ。めっちゃくちゃミニマルなところをひたすら突き進んで行くのがこのネタではやりたいから、今までのパターンよりもさらにミニマルなところにズームできたからそれは良かったのだけど、もっともっと拡大していけるのだろうなぁ。あとはそのズームしていくことを面白く感じる自分の感覚を、大多数のお客様にも伝達することができれば良いのだけど、そのためには何かしら仕掛けが必要っぽくて、その仕掛けがまだ思いついていない感じ。

 自分で作ったネタをやるとこういう風に、ぼんやりと完成像が浮かんでいるのだけど、そこに到達する道が見つからない状況がたまにあって、そういうのがふとしたきっかけで突然閃く、あの瞬間の気持ち良さが何事にも得難い感覚だったりするのです。

 いま高座では師匠が芝浜。笑二の花筏から師匠の芝浜という、後半だけでもズッシリ楽しめる会だなぁとモニター越しに聴きながらつくづく感じる。来月は12月19日(金)。師匠のトリネタは『富久』。これも特に後半、従来とは違う演出になっていて、大好きな噺です。バタバタする時期ですが、お時間ありましたら是非!
 高座でも話しましたが、今月たくさん仕事があって喜び過ぎた反動なのか、来月はスケジュールが壊滅的にスカスカでこの19日が僕にとっては早〜い仕事納めになりますので、今年の集大成として力を出し切ろうと思います。いつもありがとうございます!

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『第16回 立川談笑一門会』
12/19(金)19時〜@武蔵野公会堂

談笑『富久』『看板のピン』
吉笑『くじ悲喜』笑二『三方一両損』笑笑『猫の皿』