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春吾・談吉ふぇすてぃばる

 先日、春吾兄さんと談吉兄さんの会へ勉強に伺った。
 会場が中野芸能小劇場ということで、普段作業場の1つとしてよく行ってるマンハッタンの近くだったこともあり、家からぷらぷら歩きながら行ってきた。ここ数日は本当に気候が素晴らしいから、いまのうちに精一杯満喫しておこうと思う。そのうち、すぐに寒くなるから。

 調子の波が激しくて、低いときには気のせいなのか何なのか色味が薄くなるというか見えるもの全てがぼんやりとしている感じがするのだけど、その分本当に調子が良いときは見えるもの全てが鮮やかに見える(気がする)のだけど、この日はまさに調子が良い日で、しかもしばらく無かったくらい調子が良かったようで、鮮やかに見えすぎて、途中ちょっとヤバい感じすらしたのだった。

 僕がマンハッタンと呼んでいるのは四季の森公園一帯のことで、アーバンチルの権化みたいなこの辺りはとても気持ちがよくて大好きなのだけど、この日いつものように、いつもの道で、いつものところからマンハッタンへ差し掛かったら、向こうに見えるビアガーデンのライティングがあまりにもキラキラしていて、それこそ宇宙遊泳しているような浮遊感に襲われたのだった。
 自然に涙が出そうになって、そんな自分をヤバいと思いつつ、自分でも訳が分からないまま歩いていたら右手に見えるごくごく普通のマクドナルドが月みたいに見えて、それから、全ての建物が惑星みたいな気がして、星と星の間を縫って移動している感覚が消えないという、思い出してもちょっとひくような数百メートルを体験したのだった。頭、へんになったのかなぁ。
 あまりにも印象的な視界だったからすぐに携帯で撮影したけど、当然それからは何も感じられないのだった。

 そんなヘンテコな状態だったもんで、このまま散歩に切り替えようかとも思ったけど、せっかくここまで来たのだからと、ちょっと気合いを入れて、会場へ向かったのだった。本当に夢見心地だったのだけど、会場に入って兄さん方と接していると自然と通常モードに戻れた。

 会の方は袖でずっと見ていて、色々と気づいたことがあった。刺激にもなった。

 ゲストで来られていた志ら乃師匠に兄さん方とお手伝いの志ら鈴さんとで打ち上げに連れていって頂いた。志ら乃師匠とちゃんとお話するのは久しぶりだったのだけど、ここ最近、自分の熱量というか話す時の風圧というか、がちょっととんでもないことになっていて、この日も相変わらず制御できない状態になってしまい、パーパー喋り散らしてしまったのだった。志ら乃師匠はそういうことを自分のモチベーションに変換できる希有な方だと知っているから問題ないと思っているのだけど、志ら鈴さんはひいていたのじゃないかなぁ。普段無口というかあまり会話すらしない奴が話始めたと思ったら偉そうなことをバンバン言うのだから、普通はひくよなぁ。

 終電間際までごちそうになって、そのあとは兄さん方と来るときに宇宙遊泳を体験できた道で高円寺まで移動して2次会を。前はもう少し頻繁に会って、それこそ動き方とか考えていることとかの話をしていたと思うけど、最近はみんなそれぞれに忙しいというか、持ち場が離れつつあったり自分のことで精一杯だったりで、そういう話をちゃんとできていなかったから、とても久しぶりに話せたのだった。もしかしたらこれくらいのペースがちょうど良いのかもしれないけど、僕としては感覚の近い人たちに自分の考えをとりあえず言ってみるのが好きだからこういう時間は大事にしたいなぁ、と思った一日なのだった。

 それはそうと、最近は色々と新しい仕事が入ってきていて、ちょっと驚いている。たぶんこれまでに蒔いていた諸々がようやく実を結んできたからなのだろうけど、同時にまた今後のために種を蒔いておかないと、先々しんどくなるのは目に見えてる。

 イベントがらみだと、新しく形になったのは『のんき夜行』。これまでも2回かな、二人会で出演させて頂いたのだけど、今回は一人、というか立川吉笑GROUPという名義で単独出演させて頂く。会場は渋谷UPLINK。昨日、メンバーと中味の打ち合わせをしてきたのだけど、たぶん落語は2席。あとは色々と、という感じかなぁと。これは明らかに次の動き方の実験としての位置づけだから、一ヵ月ちょっとと制作期間はかつかつだけど、ちゃんと形にしたいところだ。

 それと、高円寺でお世話になっている白黒というバーでの会も告知を始めた。終演後、そのままお店で打ち上げをやると思いますが、そういう機会はあまり無いので是非どうぞ〜。もともと席数が多くないので、残席わずかだと思います。
 そして、まだスケジュールに記載はできていないけど、9月23日には渋谷ヒカリエでの落語会に出演させて頂く。談吉兄さんと笑笑と3人という座組。
 ヒカリエは大好きな場所で、だからこそ今年からヒカリエ内のシェアスペースを作業場として借りているのだけど、そのご縁と、さらにもう1つ大きなご縁があって今回呼んで頂けた。7階にあるFLOWERSという飲食店内での会なのですが、ゆくゆくは8Fの広場みたいなスペースで1度は『ゼミ。』をやりたいと思っている。あの空気感が大好きなんです。
 会場のFLOWERSは僕が高円寺で作業をする時によく使っているPlanet 3rdを運営しているカフェカンパニーという会社が運営しているということで、そのあたりも奇遇だなぁと思ったのだった。近々告知出しますので、ぜひ〜。

 イベント以外にも1つ可能性は低いけど決まれば大きい、というメディアがらみの案件が急に舞い込んで来て、今はその準備をしている段階。コンペ的な感じらしいので、何とか勝ち取りたいところだ。
 そんな依頼を受けて、「わー」と舞い上がっていたら、これはたぶん来週に収録がある、広告案件も急に入ってきた。こっちはそれこそ自分にとって待ち望んでいたことなので、まずはしっかり仕事をしたい。
 この2つでさらに「わーっ!」と思っていたら、さらにある雑誌からちょっとした依頼が舞い込んで来て、これはバブル以外のなにものでもない、と悟ったのだった。バブルはそのうち崩壊するものだから、今のうちにひとまずやれることはどんどんやって、来るべき冬の時代に備えておこうと思っている。

 などと言いつつ、当然ながらこのまま、いや、もっとグーンと突き進むことができたらそれが一番なので、もちろんそういう状態を目指して、色々と新しい種を蒔こうとしている自分もいる。ボーナス的なメディア関連の動きはおいておいて、まずは「ゼミ。」「のんき夜行」「談笑の弟子!!スペシャル」など、1つ1つの会をきっちりとやり遂げていかなくちゃと思っている。その先に、もっと楽しい毎日が待っているのだろう。