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メルマ旬報

 連載が決まってから地道に進めているとは言え、ブログなどではほとんどその後のことを書いていなかったので、ここいらでもう一度メルマ旬報のことを書いておこうと思う。
 ブログの過去ログ、たぶん5月のいつか、を読んでもらったら分かるとおもうけど、突然水道橋博士さんから誘って頂いて、『水道橋博士のメルマ旬報』というすごい方々が連載をされているメールマガジンで『立川吉笑の現在落語論』という連載をさせて頂いている。そもそもが『いずれは単行本に、、、』という、自分みたいなキャリアの若手からしたらありがたすぎる提案内容だったので、こちらもそれ相応の中味を、と思って、『現在落語論』というえげつないタイトルをつけた。連載前から、志らく師匠や坂口恭平さんの本などで編集を勤められた九龍ジョーさんに協力してもらい、とにかく単行本の形を見据えて隔週で連載を続けている。と言ってもまだ5回しか書いてないけど。

 状況としてはもちろん僕の仕事なので、きっちり角度をつけてエグっていくつもりで、連載では第2回目にまずは1エグリできた気がしていて、次に書く6回目でまた1エグリできそうな予定。当然ながらエグろうと思ったらそれなりに用意しなくちゃいけないことがあって、正直ブリコラージュよろしくとにかく今は自転車操業でエグれるポイントを探している状態なので、メルマ旬報ではそういう紆余曲折が読めることになっている。文章もメルマ用に書いているから本当に単行本化できるとしたら、その際は改めて全編書き直すつもりでいる。要するに今は未来の本の目次を探し集めている段階と言える。

 バックナンバーも購入できるので詳しい内容は気になったら是非購読して頂ければと思うけどざっくりした感じだと、

第1回目
・水道橋博士との出会い
・この連載で書きたいこと
・自分にとっての落語観

第2回目
・落語の強み
・自分の目指すべき課題

第3回目
・自分とお笑いとの出会い(中学時代から20歳まで)

第4回目
・21歳の自分
・『お笑い芸人になりたい』→『面白いことをしたい』
・ラーメンズとヨーロッパ企画

第5回目(8/10配信予定)
・弟子入り直前の自分
・擬古典<ギコテン>の発見
・『舌打たず』台本

 という感じの内容。九龍さんからは「毎回4000字をめどに」と言われているけど最近は少しずつ長くなってきてしまっていて、第5回は10000字を越えてしまった。(ネタを丸々載せたからしょうがないけど)

 2週間に1回のペースで締切がくるから、最近は本当に気がついたらメルマ旬報の締切が近づいている感じでちょっとしんどくもあるけど、それでもこのペースでとにかく書く、そのために落語だったり自分の進み方について考えている時間というのはとてもプラスになっている気がする。自分がどうするべきかクリアになるというか。
 そして、うんうん考えても思いつかないような、自分の奥底にある気持ちというのが不意に引っ張りだされてくるのも締切があるおかげで、第5回目を書きながら、それまで特に意識していなかった書きたいことが出て来たからそれは本当にラッキーだと思う。次回は『現代風新作落語と擬古典』というような内容で、第2回目に続いて超ストイックな中味になりそうだから、今から書き出すのがちょっと怖かったりする。書き出したら本当に身体を切り売りしてるというか、何か、とてつもなくつらい作業になりがちだから。

 今はまだ落語界の方々にはそんなに読まれていなそうだし、知らないところで読まれていたとしても、どうにもなっていない最底辺のキチガイが何かほざいてるくらいにしか認識されてないだろうから怒られすらしていないけど、それでもこっちは大真面目に書いてる。
 これは第1回目にも書いたけど、今自分が書いてることはこれまでの落語界では語られて来なかったことがほとんどで自分がその道を切り開きたいと思って取り組んでいるけど、それでもこの価値観で革命を起こしたいとか、起こせるとかは思ってなくて、これまでの価値観に新しいレイヤーをプラスする形で、こういう進み方もありうるんだよ、という可能性を示したいと思っている。自分が落語と出会った時に読みたかった、そんな本を作りたい。

 メルマ旬報、ご興味ありましたらぜひ〜。

 https://bookstand.webdoku.jp/melma_box/page.php?k=s_hakase