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熊本#3

 マック2日目。朝起きてマックがある生活。ちょっといい男になった気がしたりなんかして。
 昨日は『噺家が闇夜にコソコソ』のオンエア日。どうやらレギュラーと言ってしまっても良いくらいほぼ毎回出演させて頂けそうでありがたい。たくさんの新しい人とこれをきっかけに出会えたら良いなら。

 ということで、熊本の続き。
 2日目。朝起きて、まずは温泉に入りにいく。それから朝食はバイキング形式。やっぱりどう考えても4000円は安すぎる。お腹いっぱい食べてチェックアウト。この日は夜に山鹿市という熊本市からバスで1時間くらい=車で30分くらいかなぁ、の所にある八千代座で師匠の会があるから、とりあえずそこへ向かうことになる。2日目の宿は山鹿市からさらに車で10分くらい山奥に行った平山温泉という地域にある『一木一草』という旅館に決めていて、ここも坂口さんの日記に出てくるスポットで全室離れ状態で、一泊17000円という、初日とは真逆の高級旅館。落語会のあとは打ち上げにも参加させて頂く予定なので旅館に帰るのは12時を過ぎそう、ということはせっかくの高級旅館も楽しみきれないのじゃないかと思い、まっすぐ旅館に向かい、落語会までにすでに旅館を堪能しようという作戦で、ドーミーイン熊本の目の前にある熊本交通センターからバスで山鹿市まで移動。
 と思いきや、朝ご飯を食べ過ぎたせいかお腹が痛くなったからチェックアウトしたホテルにすぐカムバックしてトイレをお借りした。しばらく待つとバスがきた。高速バスっぽい感じじゃなく、がっつり市バスという感じでこの調子で1時間はきついなぁと思いつつ、快晴だったので景色を見ながらぼんやり過ごす。
 昼前に山鹿バスセンターみたいな駅に着く。ここから別のバスに乗って10分くらい行けば平山温泉。乗り継ぐバスの時間まで少しあったからせっかくなので山鹿温泉エリアを散策することに。ここは観光客をターゲットにしているエリアなのか、風情があって綺麗にしてあって、天気も雲一つ無い快晴だったこともありとても気持ちがよかった。考えてみたら平日の昼間ということもあって、とてものどかな雰囲気で狭い路地を歩くだけでもとてもリラックスできた。ひとまず落語会の会場である八千代座前へ。思っていたよりも雰囲気のある素敵な会場だった。

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その周りにあるコーヒー屋とかも気持ち良さそうだったけど坂をまっすぐ降りて、バスの中で目星を付けていた足湯ゾーンへ。お湯がトロトロで気持ちよかった。

 しばらくぼーっとした後、バスの時間になったから平山温泉へ向かう。乗ったバスの女性運転手さんがおしゃべりで、普通にマイク使いながら乗客の方と話をされていて驚いた。こちらに話を振られたらどうしようとびくびくしたりしつつ。バスがどんどん山道に入っていくから薄々感づいてはいたけど、

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平山温泉は山鹿温泉とは違い観光客というよりは地元の方たちが楽しむための温泉地帯のようだった。

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 THE田舎の光景を見ながら、空気をいっぱい吸いながら、とりあえずあたりを散歩してみる。何もないのだけど、東京に住んでいる自分にとってはこの何もないのが新鮮だったりする。一通り歩いてもチェックインの時間まで少しあったから、しょうがないから一木一草に併設されている『華の番台』という温泉へ行くことに。一木一層には大浴場と各部屋に内風呂(露天風呂も!)が付いていて、さらに併設された華の番台も宿泊客は無料で入れるということだったから、予定としてはチェックインしてから行こうと思っていたのだけど、時は金なりということで、もったいないけど、チェックイン前に軽く入浴することに。
 そしたらなんと、入浴料が380円!安っ!!そして、とても綺麗なんです、建物が。予想はしていたけど平日の真昼ということでここも貸切状態。さっきの足湯と同じでトロトロの泉質、サウナもあるし、そして何と言っても露天風呂が気持ちよかった。周りは山で、広い青空で、しかもちょっとぬるめのお湯だったから寝っころがりながら、ゆーっくり浸からせてもらった。
 こんなのが近所にあったらたまらないなぁ、と思いつつ、いよいよ一木一草にチェックイン。もう看板とかの感じでプンプンしていたけど、めちゃくちゃいい旅館。

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これは17000円も納得。全室離れ状だから風が気持ちよく抜ける廊下を歩いて案内された部屋は、
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囲炉裏があったり天井が高かったり、

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そして内風呂もさることながら露天風呂も気持ちいい〜。

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ちょっと部屋でゴロゴロしたあと、とりあえず大浴場へ行くことに。重ね重ねになるけど、平日の昼間だから貸切状態。

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大浴場はさらにまわりに緑が覆われていて、気持ち良い露天スタイル。奥に洞窟風呂なるものもあって、行ってみたけど、本当に洞窟になっていて、裸で結構長い距離歩いた先に確かに湯船があったのだけど、当然まっくらで、不良に絡まれたらたまらないということですぐに退散、陽射しでキラキラ揺れる水面を見ながらぼんやり。
 予約の段階で気づいていたのだけど、18時くらいには八千代座に行っておきたくて、そうなると夜ご飯は食べられないなぁと思っていたのだけど、女将さんが色々と段取りしてくださって普通よりもずいぶん早くに用意してくださったため少し早い晩ご飯。そりゃ当然高級旅館だから出てくる何から何までおいしかったのだけど、できればお酒の飲みながら食べたかった。熊本牛というのがあるのかな?お肉が絵に描いたような霜降りで美味しかった。

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 もったいないけどちょっと駆け足気味に食事して、タクシーで八千代座へ。夕方の山鹿温泉エリアも気持ちよくて、というかこの日は天気が良すぎたのだけど、ちょっと手前で降りて歩いて向かう。すると八千代座の前はすでに行列ができていておぉ!と驚いた。
 主催者の方に挨拶をして中へ入れて頂く、その導線がいきなり花道で、思いがけない格好で花道を歩かせて頂いた。場内はそれはもうめちゃくちゃ素敵!すでに楽屋入りされていた師匠と茂木さんにご挨拶させて頂いたあとで、場内を色々と見て回る。奈落への入り口を見つけたけど真っ暗で、しかも壁が石垣みたいになってて怖かったから入れなかった。主催者さんの趣向なのだろうけど会場BGMがPE’Zで、江戸っぽい空間の中に爆音で流れるPE’Z、気持ちよかった。
 師匠の高座、茂木さんのトーク、ととても充実した内容で袖からだけどただただ楽しんでしまった。もしもの可能性を考えて実は着物を持っていってはいたけど出番なし、あそこで喋りたかったなぁ、と。
 仲入り中、茂木さんに話しかけて頂き、こちらも先生のpodcastの話をさせて頂いた。東京芸大の授業で荒川修作さんがいらした時の音源がめちゃくちゃ面白かったとお伝えできてよかった。

 終演後はお言葉に甘えて打ち上げにも参加させて頂く。師匠の向かい、茂木さんの隣、というありがたい位置に座らせて頂き、ここぞとばかりに茂木さんとお話させて頂く。たまに何気ないクイズを出題されるのだけど、なんとか答えられてよかった。塩谷賢さんのことを知っていることに驚いておられた。確かに落語家で塩谷さんのことを知っている人なんてそうはいないだろうからなぁ。色々と話したいことがあったのだけどグッと飲み込んだりしつつ、楽しい時間を過ごさせて頂いた。噺家が闇夜にコソコソをご覧になってくださっている方もたくさんおられて、それもありがたいなぁと思いつつ。

 想定通り12時あたりでお開きとなって、コンビニで少しお酒を買って、タクシーで宿へ。女将さんが出迎えてくださった。
1時までは内風呂に入れるということで、あこがれだった温泉に入りながらお酒を飲む。夜は少し冷えたから露天風呂には少ししか入らなかったけど、星が綺麗だったなぁ。
 オンエア日ということで噺家が闇夜にコソコソを見て、寝た。