News

連勤

 昨日はさいたま芸術劇場での志らく師匠と師匠の会で落語をやらせて頂いた。何となく思うことがあって、いつものような新作じゃなくて道灌をやったのだった。道灌は前座の時からやっていて、割とやりなれているのだけど、ちょっと前から2つ大きなクスグリが増えて、全体通して笑いのチェックポイントが増えてきたから好んでやっている。しかも昨日はお客様がとても元気だったのでマクラの段階からとても気持ちよく演らせて頂けた。

 今日は自由が丘での自由が丘寄席に呼んで頂いて、笑二・笑笑とお邪魔してきた。こちらはトリで1席だったのだけど、前に上がった笑二・笑笑の高座を聴きつつ、でも自分の演りたいネタも考えつつ、で、迷いに迷った結果、舌打たずをチョイスした。結果はたぶんマクラで空気を作ることができたからなのだろうけど、舌打たずも気持ちよく受けて、2日間通して充実した時間を過ごさせて頂いた。

 自由が丘寄席には中学の同級生の女の子3人が遊びに来てくれて驚いた。何しろ卒業して以来初めて会うくらいに久しぶりだったので、そもそも普段の喋り方が標準語になっている自分を見られることすら恥ずかしかったりした。生徒会長で、とてもまじめだった人羅真樹からは想像もつかないような高座を見せてしまったのでは無いだろうか、と思っている。
 お客様を交えた懇親会のあと、新宿へ移動。そういや、今朝、ノートパソコンの液晶が壊れて、思い切って新しいのを買おう、何だったらこれを機にマックへ乗り換えよう、ということで、笑笑に着いてきてもらって、コンビニでありったけのお金をおろして、勇み足で電気屋へ行った。ありえないスピードでパソコンを買う、というボケをやろうと、本当にフロアに着くなり一目散にマックブックエアの所へ行って店員さんを呼んで、これください、と言ったのだけど、品切れとのことだった。結局3件回って、目当ての13インチのやつは売ってなくて、仕方ないから財布に月収分くらいの現金を詰めた状態で居酒屋へ行ったのだった。

 この数日間、いつになく忙しかった。高座がたくさん勤められるのは経験としては大きいしありがたいのだけど、アマチュアのプロ落語家である僕は2日に1回くらいのペースで高座に上がることができたら、今のところはそれが一番いいや、と改めて思ったりした。呼吸するように、たんたんと日常と地続きで高座に上がる、という方法は僕には今のところ合わず、高座に上がっている時が楽しくて仕方が無い、という状態で、その空気を客席にも拡げていく方法をとっている僕は、毎日毎日連続で高座に上がるとどうしてもモチベーションが下がってしまうみたいだ。高座に上がれば絶対に楽しいと思うし、ワーッと空気を掻きまわすのだけどやっぱり2日に1回くらいの感じかなぁ。それくらいだと色々と考え事する時間も確保できそうだし、本も読めそうだし、散歩も行けそうだし、お金もまぁ何とかなりそうだし。贅沢だけど、とりあえずその辺りを目指してやってみようと思う。なお、今のところは3日に1回くらいのペースでしか高座を勤める機会が無いから、もう少し色々なところに呼んで頂けるように頑張らなくちゃいけない。あと、こればっかりは地力ではどうしようもないけど、テレビの仕事はもう少し欲しい。テレビ局に行くと、自分の普段の世界の小ささを痛感できて、良い刺激になる。
 そんなこと考えつつ、ひとまず明日は休むつもりなので、今晩は眠たくなるまで本でも読もう。