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第7回 立川談笑一門会

 今日は武蔵野公会堂にて談笑一門会。先ほど高座が終わって今は師匠が『蟇の油』をやられている中、楽屋でこれを打っている。普通じゃありえないけど、、、。。

 今月は『第四者』演らせて頂いた。何回か演ってるネタなのだけど、まだ「決定版!」という形が見つかってなくて、本来一門会は、演りなれてるネタをネタ出しして、お客様も演者も気軽に楽しめるような会にしよう、というコンセプトがあって、それとは少しズレてしまうのだけど、先月の『カレンダー』もそうだけど、この会で「決定版!」を見つけられたらいいなぁ、というようなつもりでネタ出しをさせて頂いている。来月の『社交辞令』なんかまだ1回やっただけのネタだったりするし。

 で、『第四者』。あれこれ考えはしたのだけど、どれがベストか分からなかったから、ひとまずギミックだけ頭に積み込んで、出たとこ勝負のセッション気味な演り方で演ることにした。これは一門会のお客様の雰囲気がいつも他に無いくらい温かいから思いきれたのだったりする。
 方向性として、今まで以上にわちゃわちゃした群像劇みたいな感じが良いかなぁと思っていたので、用意していたギミックを小出しにしつつ演じてみたら、中盤がとても気持ちよく破綻してきて、考えて無かったフレーズとかもいくつか出てきたからほくほくしていたのだけど、ラスト手前の予想外のタイミングでサゲに向かうときの言い分を出してしまい、結果、サゲのくだりだけめちゃくちゃ浮いた、ヘンテコな形になってしまったのだった。くそー。
 途中やりながら「見れます」というセリフがあって、師匠は「ら抜き言葉」に対して厳しくチェックされるから、というか師匠に教えて頂いたおかげで僕も普段から「見られます」というようになったのだけど、噺の中で、喧嘩しながら罵り合う場面で「見られます」というのが生理的に言いにくくて「見れます」と言ってるのだけど、頭では「見られます、だなぁ」とか考えていたから、喧嘩のトーンが落ちると急に「見られます」と言いだしたり、また喧嘩がヒートアップしてくると「見れます」に戻ったり、途中からは「見ることができる」みたいな言い回しも出てきて、自分でも何がなんだか分からない状況になったのだった。
 準備している段階では「漁師」「魚屋」も登場させようと思っていたのだけど、エピソードとして登場させてしまって現場に乱入させることができなくて、わちゃわちゃ感のブーストに失敗した。さらに言えば「死んだ毒見役のお母さん」も乱入してくる予定だったから舞台袖にはスタンバイしていたのだけど、ついぞ出て来られなかったのだった。などなど、まだ改善の余地がありありだけど、また今日で一歩完成に近づけたからよかった。あとは、いつも通りマクラで自爆し過ぎた感がある(くれぐれも内緒でお願いしますね)

 それにしてもやっぱりこの会は僕にとってはお祭りだ。来月は4月18日(金)、いつもと同じく武蔵野公会堂にて19時からとなります。師匠はもとより、吉笑・笑二・笑笑の弟子一同も結構攻めた落語をやっています。どうぞ一緒に一門会を盛り上げて頂けたらと思います~。よろしくお願いします!