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キャベツ

 そうだじゅげむきこう、無事に終了。松之丞兄さんと笑二と一緒に清瀬と成城に回らせて頂いた。ありがたい。時間帯も場所も違うから当然だけど、2か所でお客様のテンションが全然違ったのが印象的で、座組みは同じだけど全然違う回になったのじゃないかと思う。二か所とも来て下さっていたお客様もいらしたようでありがたいの一言に尽きる。
 打ち上げは成城ホールと運営会社が同じ北沢タウンホールで会をされていたこしら師匠、萬橘師匠、馬るこ兄さんと合流させてもらった。両ホールのスタッフさんも集結しワイワイ賑やかな打ち上げ。やっぱり上の方々のエネルギーは凄いなぁ。終電ギリギリでの帰宅時、練馬方面へタクシーで帰られる主催者の方からタクシーで連れて行ってあげると言われ、お言葉に甘えてタクシーに乗り込んだら、主催者さん以外に馬るこ兄さん、松之丞兄さん、僕、笑二と4人いて完全に定員オーバー。僕含めてみんな酔っぱらっていて、なぜか行けると思ったようで、運転手さんに指摘されてあっ、となり、結局僕と笑二が降りることに。
 それにしてもこの2公演、松之丞兄さんの凄さを身近に体感することができてとても良かった。圧倒的な熱量に驚かされたり、それでもやっぱり直前までどういう高座にするべきか思案されている様子を垣間見れたり。打ち上げで少しお話できたのも嬉しかったなぁ。

 一昨日は広小路寄席。平日の昼席は大抵の場合、優待券のお客様方も大勢いらっしゃるので夜席以上に客席に熱気があるのだけど、この日も例に漏れず開場時から大勢のお客様にご来場頂けて、前座さんからもの凄い熱気。一方で、いわゆる寄席を楽しみにいらしているお客様が大勢を占める客層は、普段僕がお世話になっている多くの会とは空気感が全然違うので、そこの呼吸の合わせ方が難しかったり、そこが楽しみだったりするのだけど、この日は自作の噺は止めて道灌をすることに。少し前に何となく道灌をやったら一か所新しいくすぐりを発見することができたのでそれをやりたかったのも決め手になった1つだけど、色々と考えていることもあって。で、道灌は前座の時に覚えたのできっちり15分で拵えているから残りの持ち時間5分をどうしようか、と考えて、1回も客前でやったことは無いけど小町という件を道灌の前半部分に足そうか、マクラで5分喋ろうか、なども候補にあったけど、何となく、その場の感じでくすぐりを足しながら5分増やしてみよう、と、大胆な選択に。というのも自作の噺の場合、完全に台本を固めずにチェックポイントだけいくつも設定して、そこに向かってその場でしゃべる、という手法をやることも少なくないので何とかなるかなぁ、と。
で、いざ、やってみたら、楽屋で談吉兄さんから許可をもらって使わせて頂いたくすぐりから始まって、以外とポンポン出てきて、お客様の反応もあったからほくほくして気持ち良く高座を勤めていたのだけど、調子に乗って後々のフリになる決めのセリフ部分なんかもアドリブで、というか、わざといつもと違う流れで言うくらいのつもりで、やっていたら、気付かない間に1つ、決定的な言い忘れをしてしまい、途端に冷や汗がじとーっと。
 無理やりこじつけて、何とか最後まで行くも、結果は3分時間を余らせてしまったのだった。序盤は調子良かっただけに残念だったし、やっぱり口慣れてから高座をやるのは大事だなと至極真っ当な反省をしたり。それでも、楽しい高座を勤めることができて、良かった。
高座後は終演まで楽屋で勉強させて頂く。新ニッポンの話芸ぶりに会ったこしら師匠の高座と、トリの談慶師匠の高座が特に印象的だった。前座の時に談吉兄さんに連れてきてもらって以来、昼席の帰りはゴーゴーカレーを食べることにしていて、この日も寄った。他のお客さんの立ち振る舞いを見るにどうやらキャベツはお代わり自由なのだそうだけど、壁にもメニューにもその旨書かれていないから、未だに実行できていない。キャベツのおかわりを頼む、というのはいつか果たしたい僕の夢だ。
 わー、ここまで書いたのに全然面白くない。それでも毎日更新するのだ。そう決めたのだ。