News

(2) テーマ決定

昨日は北沢タウンホールで師匠の会。

開口一番は笑二の担当で、落語の出番が無いにも関わらずDVDスタッフが楽屋周りの撮影にいらしたのは、師匠からDVDに収録するネタのテーマを頂くシーンを撮影するため。

 

ということで、9/15にヒミツキチオブスクラップで開催するDVD収録の会に向けて新ネタを拵える、そのテーマが全て決まったから、今日はその発表を。

 

ゼンコクツアーの準備だったり単行本執筆だけでも相当バタバタしている最中に、一席くらいならともかく、3席全てをネタ下ろししてくれという依頼をしてきたクエストのスタッフさんはぶっ飛んでいると思ったけど、楽しそうなので乗っかることにした。しかも、そのテーマがまた一癖もあるようなもので、

 

1つ目は『自由に好きなネタを作る枠』。

これはいつものネタ作りと変わりなく、自分が作りたいようにネタを作るということ。

 

2つ目は『映像を使った落語を作る枠』。

二ツ目昇進記念説明会だったり、去年UPLINKでやった立川吉笑GROUP名義での会で披露したネタだったり、たまに映像を使ったパフォーマンスをしている僕に、映像を使った落語を作って欲しい、との依頼。

去年、how to count one to tenというポストロックバンドとコラボした鮫講釈だったり、だくだく・改と称して、DOMMUNEでも披露した興幻○しの本名竜也くんと作ったパフォーマンスだったり、音楽と落語のコラボを立て続けにやったのだけど、その結果思ったのは、何にもないから何でもある落語は、口からでまかせを喋るだけで見えていない映像だったり鳴っていない音だったりを知覚させられることが一番の特性だから、落語自体に音がとか映像だとかを足すのは特性を無視することに繋がりかねない、ということ。

だからこそ、今回は映像を足す必然性についてきっちり考えた作品を形にしてみたいと思っている。そんなことが可能かはまだ分からない。

 

3つ目は『師匠から頂いた課題に取り組む枠』。

提案された時に、一番ギョッとしたテーマ。そりゃ師匠からお題を頂けたらDVDとしては楽しいだろうけど、それをお願いするのは他でもない自分なのだから。とは言え、師匠はそういう動きには乗っかってくださる方だと思えたからお願いに伺って、無事昨日お題を頂戴してきた。自分の予想では何かしらの古典落語の演目を指定されるかなと思っていたけど、結果は全然違って、頂いたテーマは『愛』。『愛』についてネタを拵えろ、と指示された。

ご存知の通り、僕のネタは記号的なものが多くて、感情のやりとりは極力使わないようにしていて、というか使えないのだけど、その弱点をカヴァーするべくの課題なのかな、と受け取った。なので『愛』をテーマにいつもみたいに記号的にいじっていくようなスタイルのネタではなく、正面から取り組んでみようかな、と第一印象。

お題を頂いた後に師匠が演られたのは『ジーンズ屋ようこたん』。『愛』ど真ん中の、僕も大好きなネタを目の当たりにして、ちょっと不安が大きくなった。

 

ということで、『自分の好きなネタ』『映像を使ったネタ』『愛をテーマにしたネタ』の3席をこの一ヵ月ちょっとで拵えようと思います。今年の夏は来年の夏までお預けだろうなぁ。