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宮治兄さんとの会

 昨日はらくごカフェさんで恒例の宮治兄さんとの二人会だった。今回で4回目。ありがたいことに、予約の段階で定員に達したため満員御礼。ほくほくしながら会場へ向かった。
 今回は兄さんが新作2席、僕が古典2席という趣向での会で、なおかつ兄さんに『何か吉笑さんのネタをちょうだい』と言って頂いたこともあり、色々考えた結果『舌打たず』を兄さんにやって頂くことにした。台本をお渡しするのがギリギリになってしまったにも関わらず、いざ本番になればそれは豪腕の兄さんで、見事に自分色に染めて演ってくださったのだった。
 自分の噺を他の人にやって頂くのは初めてだったし、しかもそれが宮治兄さんだったしで、ほくほくしながら袖で聞いていた。
 僕はと言えば、どうせなら宮治兄さんの得意ネタをやろうかな、と、『お見立て』を仕込んでいたのだけど、どうにも演りなれないネタで難しく、前日にきっぱり諦めたのだった。結果的には『道灌』と『粗忽長屋』をやることに。

 前座の時、というか一年半前くらいまではもう少し粘り強かったというか、会の前日、もしくは当日、直前まで、諦めずに何とか形にする、という類の努力をやれていた、というかむしろ最後の追い込みが得意だったのだけど、”思春期の乙女”と出会ってからこっちは、そういう無茶な負荷をかけるのが自分には一番良くないと分かったから、そういう最後のふんばりを放棄し続けてきたのだけど、もう体調も問題ないから、そろそろまた、そういう頑張り方をしても良いのかもしれない。というか、した方が良いと思うようになってきた。自分よりもめちゃくちゃ忙しい兄さんが直前まで足掻いておられる姿を見て、何も感じない訳がない。

 本当は、そういう絞り出すような頑張りをしなくちゃいけないくらいまで追い込まれるようなペースで準備をせずに、もっと早い段階で形にしていけばよいのだけど、それができないのが僕の欠点の1つだったりする。

 とにかく、鎖国体制をひいている今、考えてみたら継続的に二人会をやっているのは宮治兄さんとだけだから、とても貴重な会だし、実際とても勉強にも刺激にもなるから、この会は続けていきたいのだった。ちなみに次回は10月になるようです。

 そんな中、昨日、ついに『水道橋博士のメルマ旬報』の最新号が届いた。

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 今号から、立川吉笑の『現在落語論』を連載させて頂いております。もちろん全方位的に気を使いながらの文章ではありますが、それでも当人としては「ついに言ってしまった」と、今、思っています。僕が知る限り、これまで言われてこなかった角度から落語について考えていきたいです。

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