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風立ちぬ

志ら乃師匠の会へ勉強に伺ってきた。

シラノ・ド・ベルジュラックという映画を落語にするという企画で、3日間連続同一演目を演り終演後にゲストの春吾兄さんとネタについて色々と考えられる、という変わった企画。の2日目へ。

初日のトークコーナーで指摘されたことなどを改良されての二日目、だったそうだけど、
観るのが初めてだった自分はどこがどう変わったのか分からなかったし、
何も気にならないくらい作品として完成されていて、ただただ楽しんでしまった。

トークコーナーで志ら乃師匠が作品について話そうとしても中々周りに伝わらず、
というか当然ながら志ら乃師匠だけがダントツにこの作品について考えてこられた時間が長いわけだから、
思考が他の人のずいぶん先に行ってしまっているのだ。
だから例えば僕が何か別の分岐方法を思いついたとして、すでに師匠自身はその線を何らかの理由で消去されている可能性が高く、
そう考えると作者はとても孤独だなぁと思った。

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先日の勉強会の開場少し前に、突然髪の毛を坊主にしたくなり、
でも今まで坊主にしたことなんてないし、したら変な感じなりそうだし、でももしかしたら逆に良い感じになるかもしれないし、
などと笑二に相談して、高座でもお客様に相談してみたり、談吉兄さんに相談したりして、
とりあえずしばらく寝かせて、もう一度考えよう、ということになっていたのだけど、
気がつけば師匠が短髪になられていて驚いた。
とくに理由もなく、突然切りたくなったからばっさり切られたらしく、
「価値観の共有ができている。どうだ!」とシンクロ度を笑二に自慢したけど、
冷静に考えたら、暑いから、という理由による偶然なのだろう。

今さら感、があるから、とりあえず髪を切る件は棚上げしようと思います。

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「風立ちぬ」を観てきた。
色々な楽しみ方ができる作品だと思うけど、僕は作り手目線で楽しんだ。

僕の『10年』がもう始まっているのか、まだこれからなのかは分からないけど、
『10年』というのに、ぞっとしたし、頑張ろうという気にもなった。

恋愛要素などの諸々でも泣きそうになったけど、
とくにラストの部分がボディーブローのように効いてしまい、
友達と行ったので恥ずかしくて泣かなかったけど、
映画館を出てからもしばらくの間、油断したら泣きそうだったので難儀した。

今度は一人で行って、泣こう。